小説を書いている時に、ふと思うことがある。
果たしてこの小説は面白いのだろうか、と。
こう思うのは、大抵小説の進捗が芳しくない時だ。
小説についてあれこれ考えすぎた結果、迷子になってしまう。
そして、小説の中身を知りすぎてしまった結果、書いているものに対する感動がゼロになる。
その結果、小説の面白みが感じられなくなるのだ。
あと、素晴らしい作品に触れた時も気持ちが落ち込む。
自分の作品はなんてちっぽけなんだと、ため息が出てしまう。
今、筆者は軽くそんな症状に陥っている。
今書いている小説が、完成させるに値する作品なのか。
そう考えてしまうのだ。
もうすでに14万字以上書き上げた。
だが、物語にあまり波がなく、書いているテーマも陳腐に見えてきた。
そもそもミステリなんて、自分には向いていないんじゃないか。
読むのは好きだが、書くのは、別ジャンルの方がいいんじゃないか。
そんな気持ちが時々顔を出す。
一つの作品に時間をかけすぎたからかもしれない。
とはいえ、そんな作品でも完成させるしかない。
完成させれば得られるものがある。
未完成では得られない「何か」。
それを求め、なんとか今年中には仕上げたい。