テレビドラマの半沢直樹を毎週観ている。
筆者がテレビドラマを観ることは滅多にないのだが、半沢直樹は前シリーズに引き続き、今シリーズも楽しんでいる。
このドラマはメガバンクの銀行マンが組織と戦う勧善懲悪もので、エリート銀行マンが通う料理屋のシーンなどは、筆者のような一般サラリーマンから観ると少し浮世離れしていると感じるが、しかし、半沢の仕事に対する姿勢は共感を覚える。
こんなシーンがあった。
系列子会社に出向した半沢と、その子会社の若手プロパー社員とのシーンだ。
親会社の社員である半沢にとって、子会社のプロパー社員は皆部下。
そのため、どれだけ頑張っても親会社の社員より偉くなれない彼らは、自身のことを負け組だと感じている。
そんなプロパー社員たちだが、あるとき、親会社を見返すような大きな仕事をやり遂げた。
そんな彼らに半沢が言うのだ。
「大企業にいるから良い仕事が出来る訳じゃない。どんな会社にいても、どんな仕事をしていても、自分の仕事にプライドを持って日々奮闘し、達成感を得ている人の事を本当の勝ち組と言うんじゃないかと俺は思う。」
本当に半沢の言うとおりだと思う。
実は筆者も何年か前に同じような経験をした。
希望しない部署に異動したときのことだ。
その部署に異動したのは二回目だったため、新たな気持ちで頑張ろうという気持ちにはなれなかった。
また、その部署での仕事にも魅力を感じていなかったので、その異動は本当に嫌だった。
しかし、同じグループにいた後輩が仕事に打ち込む姿を見て、筆者の気持ちは段々と変わっていった。
聞けばその後輩も、その部署への異動を希望したわけではなく、その異動を聞いたときは落ち込んだらしい。
しかし彼は、そこで真剣に仕事に向き合った。
分からないことを学ぼうと必死で勉強したらしい。
すると、段々と仕事が面白くなり、やりがいを感じたという。
筆者も彼の真似をして真剣に取り組んでみた。
すると、
「もっとこうしたほうがいいな」
とか
「こういうこともやってみよう」
といった、前向きな気持ちがどんどんと溢れてくるではないか。
そして、徐々に周りの人間も筆者を見る目が変わってきたのを感じた。
君がそう言うなら、と同僚の信頼も得られ、自分の思い通りに仕事を進ませることができ、ますます楽しくなったのだ。
置かれた場所で咲きなさい、という言葉があるが、まさにそれだ。
たとえ、別の仕事がしたかったとしても、与えられた仕事ができなければ、次にチャンスは巡ってこない。
頑張ったからこそ、信頼が得られ、自分のやりたい仕事を任せてもらえる。
こういった好循環になるのだ。
この仕事は自分に合わない、とか、なんで自分がこんな仕事しなければならないんだ、といったつまらないプライドは捨てることだ。
今の仕事に打ち込むこと。
それが、楽しく仕事をし、かつ将来的に大きな仕事を任せてもらえるコツだ。