記憶に長けている人が羨ましい。
というのも、筆者はそっちの方にまったく自信がないからだ。
英単語を覚えるといった短期的な記憶力ではなく、昔のことをよく覚えているような長期的な記憶力のことだ。
筆者の場合、面白かった話も、時が経つとすぐに忘れてしまう。
「この場面であの話ができる」と思って話し出しても、人の名前や場所などをすぐに思い出せず、
会話のテンポが悪くなり尻すぼみになってしまう。
だから、「この間さ〜〜」「もう何十年も前に〜〜」といって、思い出話を淀みなく話せる人を見ると、ただそれだけで感服する。
そういう人を観察していると、そもそも話好きなんだな、と思う。
面白いことがあれば、それを人にすぐ伝えようとする。
人に何度も話すと、話の流れとか、リズムとか、どの情報を伝えるか、といったことが自然と脳に刷り込まれ、スムーズに話せるようになるのだろう。
淀みなく話せるのは、脳に記憶として定着しているからだ。
他方、筆者は一匹狼の内向型人間。
極力、人と話をしないようにしている。
そのため、面白話をする機会が少ないので記憶は薄れていくのだ。
在宅勤務が増えた今、頻繁に話できるのは妻くらいだ。
日頃から妻にあれやこれやと話していれば、きっと面白い人間になれるだろう。
しかしそれでは、妻に対しては完成していない話をすることになるので、妻の評価は悪かろう。
面白い人間にはなりたいが、なろうと努力すると、逆に妻をイラつかせることにならないかちょっと不安だ。