女性が思う、カッコいい男の条件。
容姿が良い。
男らしい。
気配りができる。
主なものであれば、こういったところが挙がってくるであろう。
筆者の妻も同じようなことを言っている。
妻に言わせれば、筆者という男は上記条件を全て満たしていないようである。
つまり、カッコいい要素がゼロなのである。
髪型や服装には無頓着。
妻を怖れていつもおどおどしている。
妻が困っていることに気づかない。
こんな調子では、女性から黄色い声が上がるわけがない。
そんなことは筆者も分かっているのである。
しかし、今まで女性にモテたいと思ったことがなかった筆者にとっては、急に女性を第一に考えらろと言われても困るのである。
この人間性は、もしかしたら、筆者が理系出身だからということが関連しているのかもしれない。
というか、そうに違いないと思うのである。
大学時代、多くの理系学部でそうであるように、筆者の周囲に女性はほとんど存在しなかった。
彼女たちは、希少生物だったのである。
つまり、女性と接する機会が絶対的に少なかったわけである。
また理系の男は、概してロジカルでリアリスティックである。
無駄なく効率的に作業をしよう。
服装なんて清潔感があれば、最低限のものでいい。
自分の効率的な生き方が正しい。
そんなことを考えている者が多い。
要するに遊びの部分がないのである。
結婚してから知ったのであるが、遊びの部分がない男はモテない。
ドライブに連れて行ったり、花を贈ったり、笑わせたりすることが、多くの女性が喜ぶことなのである。
女性にとって、遊びがない男はつまらない。
妻は、筆者に対してこんなことも言う。
貴方には情熱がないの。
私は、何かに一生懸命になっている人が好きなの。
もっとこだわりを持って。
妻には筆者がそんな男に見えるらしい。
もちろん、筆者は日々の仕事を懸命にこなしている。
仕事に必要なスキルを身につけようと、家でも勉学に励んでいる。
しかし、決して「頑張っている感」を出さない。
無駄だと思うからである。
意味がないし、他人が不快に思うかもしれない。
やたら「僕頑張ってます」と主張すると、煙たがれると思うわけである。
しかし、それでは妻に何も伝わらないのである。
彼女には過剰な伝え方をしないといけない。
自分の考えはこうだ、いうことを熱っぽく伝えなければならないのである。
そうでないと、筆者の想いが伝わらないわけである。
これまで挙げたことををすぐできれば良いが、低温・省エネ生きてきた筆者には、そういったことが大変なのである。
いつも以上にエネルギーが必要で気疲れするわけである。
気を抜くと、すぐにいつもの低温な調子に戻ってしまう。
そうするとまた、妻が烈火のごとく怒るのである。
妻が求めるものと、筆者が正しいと思うものは正反対であるといえる。
性格を真逆に変えるには、大変な熱量が長期にわたって必要である。
ものすごく大変だと思う一方、筆者は思うのである。
これを乗り越えられれば、筆者はとても魅力的な男に変身するのではないか、と。
多くの女性にチヤホヤされるのではないか、と。
取り越し苦労に違いないが、もしそうなったら、妻に感謝である。