キャッチコピーの難しさ

「もう一回洗顔したいと思わない。」

これは、とあるCMで女優が、化粧を落とすために洗顔した後に呟くフレーズである。

クレンジングオイルのCMなのだが、要するに、一回で化粧が落とせる洗浄力があることを強調したかったようである。

しかし、このキャッチコピーは長いし回りくどい。

「もう一回◯◯したいと思わない」

なんて言い回し、自然な使い方ではない。

 

筆者は一瞬、このフレーズを「使い心地が悪くて、もう二度とそのクレンジングオイルを使いたくない」の意味と勘違いしてしまった。
(もちろん、すぐに変だと思い、本来の意味を確認した)

 

キャッチコピーは、短くてシンプルなものに限る。

相手がそのキャッチコピーを真剣に見ているとも限らないからである。

下手をすると、メッセージは正しく伝わらない。
間違ったメッセージを伝えてしまうことになりかねないのである。

伝える側は、何よりもまず、分かりやすさに気を使わなければならないのである。

もちろん、キャッチコピーのオリジナリティは大事である。

冒頭のキャッチコピーであれば、

「一回でさっぱり」

でも十分伝わる。

もしくは、もっとシンプルに、

(女優が肌を触りながら)「落ちてる!」

でもいい。

ただ、これらにはオリジナリティは皆無である。

あまり目を惹くCMにはならないだろう。

かと言ってオリジナリティを前面に出すと、分かりづらくなる可能性がある。

さじ加減が難しい。

 

筆者も同じ商品で挑戦してみようと思う。

「サウナ出た後みたいにサッパリ」

(鏡を見ながら)「一回でジャミラに戻れた」

「皮膚まで剥がれたかと思った」

オリジナリティに溢れすぎたようである。

やはりキャッチコピーは難しい。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。