先日、筆者は夜一人でイライラしていた。
フリーメールアドレスに送られてきた、大量ダイレクトメール(DM)に対してである。
気を抜くと、読みもしないメールが数百件も溜まっている。
普段ネットショッピングをする方は、共感いただけるだろう。
何かを試しに買ってみる、あるいはサービスを利用してみる。
すると、それを契機にその店からDMがジャカジャカやってくるのである。
以後その店を利用しなくなっても延々と送られてくる。
もちろん、DMの送付を防ぐ手立てはある。
ショッピングやサービス利用の際、画面上でDM送付の必要性は尋ねられるため、「送付不要」を選択すればよい。
しかし、店側は、「できればDMを送りたい」とでも思っているのか、DM送付要否のチェックボックスが分かりにくい場所にあったり、デフォルトでDM送付が「要」に選択されていたりと、DMを送るためのトラップが色々と仕掛けられている。
また、そもそもDM送付のことに言及すらせず、バンバン送付してくる良からぬサイトもある。
後から配信停止に設定できますよ。
そう仰る方もいるだろう。確かにそうである。
しかし、DMのような、この世で塵ほども重要でもないことなど、とかく忘れてしまいがちである。
ましてや、メールアドレスを複数個持っている人が多い昨今。こまめに設定なんてやってられない。
その結果、メールボックスが大量のDMに溢れ、結局、思い立ったときに、不要メールの削除とDMの配信停止を設定しなければならないのである。
その作業をしていたのが先日の夜だったのだ。
本当に腹が立っていた。
あまり、悪口を言いたくないのだが、Yahoo!などは特にひどい。
ショッピングやトラベル、オークションなど、複数のサービスがあるのだが、それぞれからDMが来る。
そして、全DMを配信停止をしようと思うと、それぞれのサービスに対して、いちいちログインして配信停止の手続きを取らねばならないのだ。
普通のサイトなら、全サービスのDMを一括して設定できるのだが、それがないのである。
そんなに、DMを送りたいか!?
会社としてノルマでもあるのだろうか。
もしくは純粋に、一人でも大勢の人に送れば効果が得られる、と本気で思っているのだろうか。
そんなDM神話など、あるわけがない。
こんな意地悪なサービス、誰が使ってやるか、と逆に怒りが沸いてくる。
また付随して不満なのが、ネットショッピングを利用する際、入会を強制してくるサービスがあまりにも多いことである。
入会の際、メールアドレスを登録するのだが、これによりまたDMが増えてしまう。
購入履歴を収集し、営業に生かすために入会を強制しているのだろうが、製品やサービスが悪ければ、会員になったとしても、またどれだけDMを送っても、二度と利用することはない。
顧客は、良いと思えば自ら会員になるだろうし、DMはそのようなロイヤルティのある会員に送ってこそ意味がある。
会員の強制など意味がないし、却ってユーザの反発を招くだけである。
本当に顧客の幸せを考えるのであれば、会員の強制やDMの乱発はやめたほうが良い。
DMの使い方一つで、その企業の姿勢がわかってしまう。
そういう気の遣い方が、企業活動で一番必要なことのはずである。