ハロウィンだから その1

ハロウィンが日本で定着したのは近年のことである。

いや、定着したと言っても、カボチャと仮装だけである。
アメリカのように、’Trick or Treat.’と言って子供たちがお菓子をせびる光景は見られない。

日本人はハロウィンを誤解している。
単にお祭り騒ぎしたいだけだろ。

等と批判的な声も上がっているが、ハロウィンの起源は秋の収穫を願い、悪霊を追い払うための祭りだったという。
そういう意味では、現在アメリカで定着しているハロウィンも、元々の目的から外れた行事となっている。

文化なんて、そういうものなのだ。
日本人が単に仮装を楽しんでいたとしても、目くじらを立てることもあるまい。

 

さて、ハロウィンの波は筆者宅にも押し寄せてきた。

いや、押し寄せてきたというのは違う。
否応なしにやってきたという感じではない。

むしろ、こちらからハロウィンを迎えに行ったというほうが適切であろう。

筆者が迎えに行ったのである。

ちなみに筆者も妻も、ハロウィンに特別興味はないし、仮装などしようとも思わない。

どういうことか。

妻を楽しくするために迎えに行ったのである。

妻に、「あなたは面白くない」と言われ続けているので、何か楽しいことをしようと、筆者がハロウィンに便乗したのである。

そしてその結果、筆者が作ったのはこれである。

一時間弱かけて作ってしまったのである。

花屋でちょうど良い大きさのカボチャを買って来たのである。
カボチャが二千円もすることに愕然とし、顔を引きつらせながら買ったのである。

 

正直に告白する。

冒頭で適当な理屈をこねて、日本人の仮装を正当化するようなことを書いたが、単に批判するのが後ろめたかっただけである。

昨年までの筆者であれば、仮装する人をむしろ白い目で見ていた。

今年は偉そうなことを言えない。
がっつり、ハロウィンに乗っかっているのである。

そして、妻のハートもがっつり掴もうという魂胆である。

お恥ずかしい限りである。

 

そういうわけで、

ハロウィン解禁!

なのである。

 

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