ベッドの解体をする

サービスの料金体系というのはよくわからないものが多い。

 

携帯の料金などがそれに該当する。

定款など分厚くて読む気にも慣れない。

 

あ、これ安そうだな。

 

そう思って契約しても、思いもよらぬ制限があったりして、

総合的に考えて得なのかどうかよくわからない。

 

先日も思わず首を捻りたくなるようなことがあった。

 

家にあるベッドを妻の実家に送ったときのことである。

 

妻の出産に備えて家に二台あるベッドのうちの一つを妻の実家に送ることにした。

新婚当時に中々の金額を出して買ったベッドだ。

軽トラなどを借りて自分で送ることもできただろうが、

師走で忙しい中、手伝ってくれる人手も確保できない。

それに、いい値段のベッドだったので自分で運んで傷をつけたくない。

 

そんなわけで、仕方なく某業者に頼むことにした。

 

その業者は、運ぶもののサイズによって料金体系が変わるサービスを提供していた。

縦、横、高さの長さを全て足した合計値によってA〜Gにクラス分けされ、

クラス毎に請求料金が異なるのだ。

 

筆者の家のベッドだと、二番目に大きいクラスのFクラス。

二万円を超える金額が請求される。

中々の痛手だが仕方ない。

 

ウェブサイトによると、ベッドはそのままでは運べず、

土台部分を解体して運ぶ必要があるとのこと。

その業者に数千円払えば、解体、組み立てをしてくれるサービスも提供していた。

 

解体と組み立てだけで5千円以上かかってしまう。

 

ベッドの取り扱い説明書を読むと、解体や組み立ては簡単にできそうだったので、

少しでも節約するために自分で作業することを選択。

業者が来る前日、せっせと解体をしたわけである。

 

さて当日。

やってきた業者を家の中に通し、苦労して解体したベッドを自慢げに見せた。

しかし業者は筆者の心内など知る由もなく、淡々と作業に取り掛かる。

 

まあ、そんなもんだろう。

 

業者がベッドの土台にメジャーを当ててサイズを計り始める。

 

「Fクラスですね。」

 

筆者の見積りどおりだった。

用意していたお金を払って、業者に運んでもらった。

 

今度は妻の実家で待ち受けである。

自分の家ではないから、家を傷つけないようにと余計に気を遣う。

ようやく作業が終わり、業者は帰って行った。

 

ホッと一息ついたときに、ふとある疑問が浮かんできた。

 

Hクラスと言われたが、何か変だ。

 

そう。Hクラスというのは、あくまでも解体前の大きさである。

実際に解体したあとの大きさは、土台の部分がコンパクトになるため

もっと下のクラスのはずである。

 

もう一度サイトを見てみる。

 

解体前後、どちらの大きさで料金が決まるかまでは書かれていない。

 

しかし、普通に考えれば、輸送に必要な大きさ、

つまり解体後の大きさから料金が出されるべきである。

 

やっぱりおかしい。

 

一つ下のEクラスだと料金が七千円も安い。

おいおい。ボラれたんじゃないか。

 

そう思ったが、結局その業者に連絡をとることはしなかった。

 

この忙しい中、そんなことに労力を使う余裕などなかったからだ。

率直に言って、そこまでの気力がわかなかった。

 

ここが筆者の惜しいところである。

連絡していればもう少し面白い話になったかもしれない。

 

なかなか話が面白くならないのは、筆者にバイタリティが足りないのも一因だろう。

 

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