若い頃は、人間関係にたくさん悩んだ。
学生時代なら友人関係。
友人なんていらない、と本気で思った。
実は、その気持ちは今も持っていたりする。
一匹狼気質があるのは、そのせいだ。
就職してからは、上司との関係で悩んだ。
バリバリの体育会系の上司が怖くて仕方なかった。
冗談で言ってる(であろう)嫌味が、どこまで冗談かわからない。
一匹狼気質のせいで、外界と意思疎通する能力が全く鍛えられていなかったのだ。
そういう苦い経験を経て、徐々に人間関係で悩むこともなくなった。
精神的にもタフになり、何を言われても、おおよそのことは気にならないようになった。
傷ついても、一晩寝れば回復できた。
だが、部署が変わり、新たな種類の人間関係で頭を悩ますことになった。
同僚の暴走、だ。
その同僚は筆者の部下ではないが、同じチームメンバーである。
60歳間際で、仕事の経験も豊富。
エネルギーに溢れている感じである。
ややこしいことに、他のグループから見ると、その同僚は、筆者の管理下にあるように見えてしまう。
その同僚は、正義感が強いために、自分が正しいと思ったことを、無邪気に行動に移してしまうのだが、
それゆえ、筆者や部下たちがその行動にハラハラしてしまうのだ。
特に、扱いの難しい人間に対する行動だ。
その人間には、言動等気を付けなければならないことがたくさんある。
しかし、その同僚は、そんなことお構いなしに突き進んでいく。
その同僚の暴走によって、痛い目を見るのは筆者たちなのだ。
もちろん、その同僚には自重するように言っている。
だが、なかなか理解してくれない。
自分で経験して納得するタイプなのだろう。
それならそれで、ぶつかって問題を起こしてもらって分からせるしかないのだが。
これまでは、筆者が、自身の言動や行動に気をつけていればよかった。
しかし、今後は、同僚のそれらにも気を配らなければならない。
責任のある立場に立ったことの証であるのだが、人間関係の新たなステージに入った気がした。