昔から口下手である。
詳しく言うと、自分の考えを言葉にするのが苦手である。
これは単純に言語能力が低いということなのだろう。
ごく稀に、書いたような文章を、すらすらと話せる人がいる。
その人が話したことを文字に起こすと、綺麗な文章になっているのだ。
予想もしないことを質問されても、そんな回答ができる。
筆者がそんなことをしようものなら、「あー」、「うー」のオンパレードである。
聞けたものではない。
本当に羨ましい能力なのだが、一体どうすればそれを身につけられるのだろう。
果たしてそれは生まれつきの能力なのだろうか。
筆者は、言語能力・会話能力は、先天的な部分よりも後天的な部分が大きいのではないかと思っている。
というのも、そういった能力は生まれたときは誰しもゼロだし、年齢とともに徐々に発達していくからだ。
先天的な脳の構造というより、その人の性格が能力の発達に与える影響が大きいと考えている。
言語能力・会話能力は、会話を繰り返すことにより発達していくものだろう。
そして、会話の頻度というのは、その人の性格によって変わってくる。
シャイな筆者は、子供のことから話すことが苦手で、自分の意見を言わなければならない場面を執拗に避けていた。
だから、周りの人間の会話能力がぐんぐんと上昇していくのに、筆者の能力向上はとても緩やかだったと思う。
そういった遅れを取り戻すためには、ひたすら会話の機会を作ることだろう。
ただ、そもそも一匹狼の筆者が、突然、ペラペラと話すのはハードルが高いし、周りの人間も不審に思うだろう。
そこで筆者が実践しようとしているのが、数少ない会話の機会で、きちんと受け答えできるように集中するということである。
具体的には、冒頭の会話能力が高い人がやっているように、文字に起こしたときに綺麗な文章になるよう、落ち着いて確実に言葉を紡いでいくことだ。
とても難しいことなのはわかっているが、そうやって意識をすることで、徐々にではあるが、会話能力は向上していくのではないか。
とにかく、やってみようと思う。