通勤電車。
この世でもっとも時間を浪費しがちな空間である。
通勤ラッシュ時はオヤジやオバハンにぎゅうぎゅうと押され、車内ではただ立っていることしかできない。
10分、15分ならまだしも、人に依っては1時間以上車内に閉じ込められる人もいる。
おまけに痴漢に間違われる可能性もあり、とてもリスクの高い空間でもある。
ハイリスク・ノーリターン。
そんな空間だからこそ、少しでも楽に、低リスクに過ごしたい。
もっと踏み込んで言えば、座席に座りたい。
筆者は、高校生の頃から通学で電車を使い始め、もう20年近く朝晩電車を使っている。
大学の頃は片道2時間かけて通学し、現在も1時間半ほどかけて通勤している。
今回は、そんな筆者がこれまでの経験で蓄積した、通勤電車で座れる確率を高くする方法をご紹介したい。
・方法1:比較的混雑していない時間帯を見つける。
これは座る確率をあげるための絶対的条件である。
座るためには、まず座席の前に立ち、座っている人が降りるのを待たなければならない。
(始発駅でもない限り、通勤ラッシュ時に乗車駅で座れるということはまずない。)
しかし、超満員の電車だと座席に前にすらたどり着けずに目的地についてしまうケースもある。
もし特別な事情がないのであれば、いくつか時間帯を変えて乗ってみて、空いている電車を見つけたい。
早朝帯、遅朝帯はもちろん空く傾向にあるが、ラッシュ時であっても、前後電車の間隔や、どの駅が始発かによって不思議と空いている電車も存在するので、是非いろいろ試してほしい。
・方法2:8時半、9時、9時半より少し前に、大きな駅に着く電車に乗る。
例えばあなたが、神奈川県の大船駅から東京の新橋駅まで、JR東海道線を使って通勤するとする。
すると、途中、横浜駅、川崎駅といった大きな駅、すなわち企業や官公庁がたくさんある駅がある。
言わずもがなであるが、そういった大きな駅ではたくさん人が降りる。
ここで考えてみてほしい。
あなたが例えば横浜駅から徒歩5分の会社で勤務しているとする。
出勤時間は9時である。
あなたは何時に横浜駅に着く電車に乗るだろうか。
おそらく、始業時間15分前の8時45分前後着の電車ではないだろうか。
つまり、8時45分前後横浜駅着の電車には、横浜駅で降りる人がたくさん乗っているわけである。
そういう電車に乗れば、あなたの目の前に座る人が横浜駅で降り、座席を確保できる可能性が高まる。
始業時間は会社によってまちまちであるが、8時30分、9時、9時30分が多い。
その時間に合わせて乗る電車を選択することをお勧めする。
・方法3:毎日同じ時間の電車に乗り、よく観察する。
多くの社会人は、平日は規則正しい生活をしている。
毎日24時に寝て、6時に起き、7時10分に家を出発する、といった具合である。
そのため、乗る電車も同じであることが多い。
つまり、毎日同じ時間の電車に乗り、誰がどこで降りるか観察して記憶しておけば、あとはすぐ降りる人の前に立っておけば良いのだ。
顔でなくても、何か一つだけ、心に残った特徴を覚えておけばいいのである。
見事なハゲッぷり、ボロボロのカバン、ヘッドホン、いつも同じゲームをしている、等々。
いやいや、いちいち覚えてなんてられないよ。
引っ越したばかりでまだ誰がどこで降りるかわかんねーよ。
もしかしたらそんな人がおられるかもしれない。
そんな人のために、筆者が今までの経験で得た、どんな特徴の人がどこまで行くか、の傾向をご紹介しよう。
以下の前提に基づき、誰の前に立つかを決めれば、少しは座れる確率を上げられるはずである。
・学生(中高生)は、遠くまで乗らない。(越境入学は稀)
・お年寄りも、遠くまで乗らない。
・家族連れは遠出する。(特に春休み、夏休みシーズン)
・キャリーバッグを持つ人は、新幹線駅か空港駅で降りる(またはその駅に行くために乗り換える)。
以上が、通勤電車で座る確率をあげるための方法である。
いかがだっただろうか。
正直なところ、偉そうにこんなことを書いている筆者も、まだまだ座れないことが多い。
筆者が書いたようなことを考えている人は、実は電車通勤する人の中には結構いて、電車に乗ったら、めぼしい人の前にすでに人が立っているということも少なくない。
しかし上記方法が、確実に通勤電車で座れる確率をあげるものであるのは間違いない。
これを読んだ読者が、少しでも通勤電車で快適な時間を過ごせることを切に願っている。