ビジネス本は強者の論理

筆者も社会で働くビジネスマンの端くれ。

なので、ときどきビジネス本を読んだりもする。

読むと、

なるほど、社会で勝ち上がっていくにはこうすれば良いのか

と思う反面、

これは書き手(成功者)が優秀だったから通用したんだよな

とも思う。

たとえば、ある著書には、

資格などは不要。

とにかく寝食を忘れて好きなことだけに没頭しろ。

そうすれば、成功は転がり込んでくる。

といったことが書かれている。

しかし、これが万人に通用するはずもない。

自分の好きなことが万人に役立つ、万人受けするとは限らない。

それに、そもそも皆が成功する世の中などあり得ない。

誰かが成功する裏で、必ず誰かは損をするのだ。

資本主義とはそういうものだ。

成功者に雇われる人がいないと、会社自体も成立しない。

結局、ビジネス本に書かれていることは強者の論理だ。

著者が才能や環境等、成功に起因する何らかの要素に恵まれたから成功した可能性が高い。

(もちろん、本人も血がにじむような努力をしたのだろうが。)

そもそもビジネス本を読む人は、(悩みは抱えているだろうが)仕事に恵まれている人がほとんどだ。

いわば、成功者予備軍。

その本を手に取る時点で、選ばれし者なのだ。

ビジネス本を読んで才能を伸ばすのは大いに結構だ。

一方で、社会にはどう頑張っても成功できないであろう人もいることを忘れてはいけない。

彼らをどうケアしていくのか、どう救っていくのかも考えなければならない。

 

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