愛している人に好かれたい。
きっとそれは誰もが持つ、普通の感情だろう。
しかし、考えようによっては、それは愛とは言わないのかもしれない。
本当の愛とは、その人の幸せをひたすら願い、行動すること。
自身が愛されるかどうかは関係がないのだ。
つまり、本物の愛とは、無償の愛。
嫌われようが、殴られようが、その人の幸せのために尽くすこと。
自分の幸せは関係ない。
だからなのかもしれない。
男女の恋愛が薄っぺらく感じるのは。
昔から、恋愛にあまり興味がなかった。
空々しく感じてしまうのだ。
おそらく、本物の愛を求めていたのだと思う。
もちろん、妻のことが良いと思ったから結婚したのだけれど、
どこかで、これは本物の愛なのだろうか、と思っていたところがあった。
夫婦で生活する中で、どこか打算的になったり、相手に対して理解してほしいと思うところがあった。
つまり、相手に求めていたのだ。
それが子供が生まれ、ようやく気付いた。
本物の愛とはこれか、と。
無条件の愛。
見返りを求めない愛。
男女間の愛は、自分が満足することが前提で成立する。
果たしてそれを、愛と呼んで良いのか。
昔から恋愛小説やドラマが薄っぺらいと感じるのは、これが理由だったのだ、と最近わかった。