何年も前からマインドフルネスが流行っている。
その詳細は専門家に譲るとして、マインドフルネスとは要するに、
「今を大切にする生き方」である。
例えば、食事中であれば、テレビやスマホを遠ざけ、自分の食べているもの、
食感、味、舌の動きに意識を向ける。
走っている最中であれば、自分の体の動き、呼吸に意識を向ける。
また、瞑想することも、マインドフルネスの一環のようである。
リラックスできる、集中力が高まる、能力が向上する等の効果があるらしく、
ビジネスパーソンの間で流行っている。
このマインドフルネス、別の言い方をすると、
他者との交わりを断って自分のことだけに集中することに他ならない。
すなわち、超マイペースに生きるということである。
もちろん、マイペースに生きるのは一日の特定の短い時間帯だけなのだが、
世の奥さまはどう思っているのだろうか。
朝の忙しい時間帯、子供にご飯を食べさせたり、着替えをさせたりしてと
四苦八苦しているときに、夫が目を閉じて瞑想していたら、どうだろう。
奥さまブチ切れは確定である。
ではタイミングを選んでやればいいではないか。
もっともなご指摘である。
確かに、そうかもしれない。
しかし、そのことを果たして奥さまに堂々と言えるだろうか。
子供の世話に追われて疲弊しまくっている奥さまに対して
「いやぁ、マインドフルネス最高だよ。疲れが取れまくってさ。身体めっちゃ楽だわ」
奥さまブチ切れ確定である。
では妻に隠れてやればよいではないか。
確かにそうかもしれない。
しかし、想像してみてほしい。
子供の世話に疲れまくっている自分の目の前に、
いつも調子が良さそうで、肌艶のよい旦那がいるのである。
奥さまの不満は溜まるに違いない。
「なんで私だけこんなに大変な思いしないといけないの。私の肌はボロボロなのに」
「あんたもっと手伝いなさいよ」
仮にあなたが頑張って手伝ったとしても、あなたの調子が良さそうであれば、
やはり奥さまの不満はおさまらない。
「なんで私ばっかり」
と思うのである。
女性は被害者意識の強い生き物なのだから仕方がない。
そのため、世の旦那はたとえマインドフルネスで心身をリフレッシュしても、
奥さまの前では好調さを隠さなければならない。
しかし自分を偽って生きることは、果たして
「今を大切に」して生きるマインドフルネスの考え方に合ってるのだろうか。
もちろん、合ってない。
マインドフルネスと奥さまとの相性は最悪なのである。