怒りの対処法

喧嘩をすると、ストレスが溜まる。

当然の話である。

つまり、夫婦喧嘩の多い筆者は、ほぼ毎日ストレスに晒されている。

しかし筆者の場合、怒っても一晩寝ればスッキリすることが多い。
睡眠時間が長いほど、翌朝起きると前日のイライラは感じなくなっている。

元々、あまり執着しない性格だからであろう。

喧嘩をしても、仕事でストレスを抱えても、一晩寝れば大概回復するのである。

我ながらこの性格で良かったと思っている。

しかし妻は逆である。

喧嘩をすると、いつまでも怒りをたぎらせている。

魔法瓶のように、長時間熱いままである。
一週間続くこともよくある。

そして、一度怒りが収まっても、ふとしたことがきっかけで再び湧き上がってくることもある。

保温機能に加えて、追い炊き機能もついているわけである。
随分と性能のよい魔法瓶である。

そしてにしても、同じ内容で喧嘩するのは相手する筆者もエネルギーが要る。
率直に言うと、めっちゃしんどい。

それ前言ったよね。
もう分かったよ。
いい加減にしてよ。

こんな気持ちになる。

喧嘩が解決しても、まだ油断できないわけである。
油断ならない。

妻も筆者のような性格になればいいのにと思うのであるが、しかし妻は、筆者のこの性格が気に触るようである。

大げんかをしても翌朝にはケロリとしている筆者を見て、気にくわないと怒り出すこともしばしばである。

彼女が怒るのも分からなくはないが、こんな楽な性格を直す気はない。

さて、そんな筆者であるが、怒りがなかなか収まらなこともある。

特大の喧嘩をしたときである。

そんな時は、家を飛び出して、全力で走りながら、大声を出したい衝動に駆られる。

しかし、ご近所さんの手前、抑えなければならない。
なんとかして我慢する必要があるわけである。

そんな時は、自室にこもる。

大きな深呼吸を何度もしてから、動画サイトで好きな曲のミュージックビデオを観る。
全くの異世界にワープするのである。

もしくは、漫画や本を読んだりする。

最近気づいたが、もっとも効果的なのは自己啓発の本である。

世の中の成功者が語る成功の秘訣や努力譚などを読むのである。

そのような類の本には、

考えるよりもまず行動せよ。
ビジネスを成功させるには、知識よりも実行力が大事だ。

とか、

やらなければならないことは、全て習慣化せよ。
習慣化していないから、やるべきかどうかで悩み、結局やらずに終わってしまう。

などと書かれている。

成功者は生き馬の目を抜くショウビズの世界を、日々ライバルとしのぎを削って生きているわけである。

こんな、才能と情熱に溢れる人間が書いたものを読むと、言った言わないといった類のつまらない争いをしていた自分が馬鹿馬鹿しくなるわけである。

彼らが何千万、何億円のビジネスを賭けて戦っている真裏で、筆者夫婦は百円の牛乳を、飲んだ飲まないで争っている。

これは体力と時間を大きく無駄遣いしている。
そう考えると、怒りが静まるわけである(焦りを覚える、という副産物はあるが。)。

もちろん、妻の方の気分は一向に晴れないのであるが、少なくとも自分の怒りを鎮めるためには有効である。

是非一度試していただきたい。

余談であるが、この類の自己啓発本を読んでも、それを一向に実行に移した試しがない。

ここが筆者のダメなところだな、と深く反省する毎日である。

 

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